
アレルギー科
アレルギー科
アレルギーとは、免疫系が本来は害のない物質(アレルゲン)に対して過剰に反応することで発症する疾患です。アレルギー反応は、花粉、ハウスダスト、食物、薬物、金属など、さまざまな物質によって引き起こされます。特に皮膚に関するアレルギー疾患は、日常生活の質を大きく左右するため、適切な診断と治療が必要です。
アトピー性皮膚炎:慢性的なかゆみを伴う湿疹が特徴で、皮膚のバリア機能の低下やアレルギー体質が関与しています。
じんましん:突然皮膚に赤みやミミズ腫れが発生し、強いかゆみを伴うことが多いです。
接触性皮膚炎(かぶれ):特定の物質に触れることで皮膚が赤くなったりかぶれたりする症状が現れます。
食物アレルギー:特定の食品を摂取すると、皮膚のかゆみやじんましん、場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こすことがあります。
薬物アレルギー:特定の薬剤を服用することで皮膚症状や全身症状が現れることがあります。
花粉症皮膚炎:花粉が原因で皮膚に炎症を引き起こすことがあります。
アレルギー疾患の診断には、原因を特定するための検査が欠かせません。当院では、以下のような検査を行っています。
アレルギーのスクリーニング検査として「MAST48」を採用しています。この検査では、主要なアレルゲン48種類を同時に測定することができます。少量の採血を行い、約1週間で結果が出ます。特に小児のアレルギー診断にも有用です。
アレルゲンを皮膚にごく少量塗布し、皮膚反応を確認する検査です。即時型アレルギー(じんましんや食物アレルギー)の診断に役立ちます。
特定の物質に対する遅延型アレルギー(接触性皮膚炎など)を診断するための検査です。アレルゲンを皮膚に貼り付け、48時間後および72時間後の反応を確認します。
アレルギー性皮膚疾患の治療では、以下の方法を組み合わせて症状を抑えます。
ステロイド外用薬:炎症を抑え、皮膚のかゆみを軽減します。
タクロリムス軟膏:アトピー性皮膚炎の治療に用いられ、ステロイドに代わる選択肢として活用されます。
保湿剤:皮膚のバリア機能を補助し、乾燥を防ぎます。
抗ヒスタミン薬:じんましんやアトピー性皮膚炎のかゆみを抑えます。
抗アレルギー薬:アレルギー反応を抑制し、症状の悪化を防ぎます。
免疫抑制剤:重症アトピー性皮膚炎の治療に用いられることがあります。
アレルギーの治療には、日常生活での注意も重要です。当院では、以下のような指導を行っています。
スキンケアの指導:正しい洗浄方法や保湿ケアの指導を行い、皮膚バリアの維持をサポートします。
アレルゲンの回避:ハウスダスト対策や食物アレルギーの管理についてアドバイスを提供します。
ストレス管理:アレルギー症状はストレスによって悪化することがあるため、適切なリラックス方法を提案します。
アレルギー疾患は、一時的な治療だけでなく、長期的な管理が重要です。特にアトピー性皮膚炎などの慢性疾患は、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すため、信頼できる医院で継続的に診療を受けることが大切です。当院では、患者様の生活に寄り添いながら、最適な治療を提供してまいります。
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